疾患啓発(DTC)研究会

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第21回定例会議事録
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●疾患啓発(DTC)研究会 
 第21 回定例会 (令和3年 11月 25日 開催)
 
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「 ペイシェント・ジャーニーマップとインサイト 」


本研究会の定例会も興和株式会社様から会場提供を頂き今回21回目を迎えました。未だCOVID-19の脅威は消えていませんが、ワクチン接種記録や陰性証明の確認、マスク着用、手指消毒など個々の感染対策に加えて、ソーシャルディスタンスや室内換気を定期的に行いながら、24社46名の参加者を得て盛況のうちに開催されました。
冒頭の高橋代表理事からの開会の挨拶のあと、株式会社Doctorbook 新井元輝氏からのミニレクチャー、そのあと株式会社Buzzreachミライク事業部ジェネラルマネージャー杉本徹氏より「PJM(ペイシェント・ジャーニーマップ)」をテーマに講演がありました。今回は新井氏のミニレクチャーと杉本氏の講演、それを受けてのグループワークの様子を抄録でお知らせします。



◇◆ 患者さんがライフスタイルに併せて治療選択ができるように ◆◇


株式会社Doctorbook新井元輝氏より「Doctorbookの提供するDTCソリューション」をテーマにミニレクチャーがありました。Doctorbookが「医療に選択肢を」をスローガンとして掲げている理由についてご紹介があり、医療者側と患者さん側が疾患を理解することが大切であり、医療者が患者さんのライフスタイルに併せた治療提案の参考になるようなコンテンツ作成を同社では意識されていることが理解できました。患者さんがどんな判断基準で治療方針・治療薬を選択するのか、自分が患者さんだった場合どのような行動をとるのかなど、患者さんが主体的に医療の選択肢を選べるような社会を目指していることに共感することができました。


◇◆ PJMから得られる患者さんのインサイト ◆◇


株式会社Buzzreachミライク事業部ジェネラルマネージャー杉本徹氏より、「患者さんのインサイトを深掘りする−本当の意味でのPJMの理解を深める−」をテーマとして講演がありました。近年、社会背景、医療環境の変化などから、患者さんや家族の行動、行動背景が捉えられていない部分も多く、分析面では、その動向を可視化するニーズが高まりつつあります。患者さんの一連の行動を把握することにより治療への道のりを可視化するためにPJMが注目されています。そして、PX(ペーシェントエクスペリエンス)を患者さん視点で企業が考えることによって、よりPXを最適化するツールとしてのPJMが作成されます。そして、PJMから得られる患者さんの事実(ファクト)やインサイトをもとに、疾患啓発(DTC)活動の検討、実施へと繋げていくことが重要だと理解できました。またデザイン思考でPJMや疾患啓発(DTC)活動を考えることは、アジャイル開発へと発展し、より早く患者さんの満足度向上に繋がる可能性があることも分かりました。


◇◆ クローン病をテーマにPJMを作成する ◆◇


グループワークでは、全員が6つのグループに分かれてクローン病患者さんの事例をもとにペイシェントジャーニーやインサイトを考えました。事前に配布されていた課題や患者さん調査資料を参考に各フェーズでの症状、治療薬剤、生活、食事、気持ち・気づきの5項目に分けて各人がポストイットで数多く状況を抽出し、患者さんの状況を整理していきました。そのあとで導き出された事実をもとに、患者さんのインサイトを「シーン」、「源泉要因」、「背景要因」、「情緒」の4要素に分けて、それぞれを深く考察しました。あっという間の時間でしたが、活発なディスカッションとなり、参加者にとっては貴重な意見交換と学びの場になったのではないかと思います。


【 次回の定例会の案内 】


次回第22回定例会は、来年2022年5月頃に今回と同じような講演、グループワーク、情報交換会の構成で開催する予定です。詳細が決まりましたら研究会のWebサイトにて速報をする予定です。みなさまのご参加をお待ちしています。

(疾患啓発(DTC)研究会 理事会聴講録係)