疾患啓発(DTC)研究会

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第16回定例会議録
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●疾患啓発(DTC)研究会 
 第16 回定例会 (令和元年 5月 29日 開催)
 
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「 患者さんのための疾患啓発の在り方とは?」


「ひょっとするとこの病気かもしれない」。患者さんやその周りの方々へ適切な情報を届けることで希望が見える。このテーマに沿って毎回様々な題材で検討する製薬企業の勉強会である本会は2011年3月に創立し、毎年春秋2回の開催を積み重ねて今回は第16回の定例会となりました。

令和初の定例会では「ファブリー病」を題材に、日本新薬東京支社の会場に25名が集まり、患者さんからの生の声を聴いた後に、課題に基づいて活発なグループディスカッションが行われました。



◇◆ ファブリー病の患者会活動について ◆◇


一般社団法人全国ファブリー病患者と家族の会 会長 原田久生 氏に「指定難病ファブリー病の確定診断と患者会活動について」をテーマにご講演頂きました。
2002年に設立して以降、全国に点在している患者さんとそのご家族の為に、全国組織として数多くのセミナーを実施され、常に最新の医療情報を共有しながら、医師、製薬会社、行政への働きかけをされています。実際、第1回目の集会には患者7名、家族3人と医療従事者が集まり、誰にも言えなかったこと、理解してもらえないことが、ようやく同じ悩みを共有できる空間ができたとのことでした。
その後、近年ではWORLDシンポジウム/FSIGカンファレンスに参加される等、諸外国の患者会や研究者との交流にまで活躍の場が広がっています。また、行政との取り組みにおいても、国が始めるデータ登録への協力やQOL向上の為の意見を各地域協議会に提案されるなど、患者会主体で新しい医療制度を構築されているところなどは大変興味深い点でした。


◇◆ ファブリー病患者さんからの生の声 ◆◇


一般社団法人全国ファブリー病患者と家族の会 K 氏より、「患者体験談:ファブリー病で人生を狂わされてきました」をテーマにご講演を頂きました。
ファブリー病は遺伝子疾患ですので、症状は幼・小児期より出現することが多いと言われています。Kさんも小学生の頃から四肢疼痛の激しい痛み(手足にガソリンをかけて火をつけられた、焼けるような急激な痛み)を訴えられていました。また、発汗機能が障害されるため、皮膚が乾燥し、暑くても汗をかきにくく体温調節ができなくなるため、真夏の炎天下のような環境ではうつ熱(体内に熱がこもること)発作や立ちくらみ、さらには便秘、下痢、吐き気など症状もあったようです。
しかしながら、周りの方からは「大げさ」「怠け者」「気合が足りない」などと言われ、大学病院を受診した際にもファブリー病だと気づくことができず、その結果、誤った治療が続いていたそうです。

ファブリー病と診断されたのは生まれてから29年目でした。つまり、適切な治療法が確立されているにもかかわらず、適切な診断に至らなかったため29年間もつらい思いをされてきたということです。
「ファブリー病では?」と気づいたきっかけは、製薬企業が提供するインターネットの疾患情報でした。自らの症状について知り、適切な医療機関への受診行動が人生を大きく変えたターニングポイントになっているようでした。疾患啓発の意義について実体験をもとに共有いただき、各自様々な気づきがあったのではないでしょうか。


◇◆ ファブリー病をテーマにグループディスカッション ◆◇


参加者が4つのグループに分かれて、事前に提示されていたファブリー病の疾患啓発に関する課題についてディスカッションが行われました。今回の課題では、治療薬のブランドマネージャーの立場になって、「疾患啓発活動」を実施するプランを検討することでした。約1時間のディスカッションを経て、患者さんおよび患者会代表と共に、各グループの意見を発表・共有しました。各グループからそれぞれユニークなアイデアが示されました。もちろん唯一の正しい答えはありませんが、現在行われている活動について患者会の視点からの補足や指摘を頂きながら、各自が日常業務において点と点が結ぶきっかけになったのではないでしょうか。


◇ 情報交換会 ◇


定例会が終了し記念撮影のあと、会場を移して情報交換会が行われました。患者会の方々も遅くまで情報交換会にご参加頂き、患者さんの実体験をさらに深く知りながらグループワークの討議の続きや、最近の製薬業界の話題など、各自が興味深く情報交換をしていました。
(理事会聴講録担当)